Kさん(仮名・42歳女性・富山県の薬剤師)から届いた話。化粧品MLMで160万円分の在庫を抱えた経緯。
職場同僚からの誘い
2023年末、Kさんは職場の先輩薬剤師(50代女性)から『美容外科の医師が監修した化粧品。医療従事者だから商品の価値が分かるはず』と紹介された。最初は商品サンプルを試しただけだったが、徐々に『副収入として一緒にやらない?』との誘いに。
初回入会と段階課金
初回キット 12万円 → 月のノルマ達成のため自宅買取で半年45万円 → 上位プラン年会費 25万円 → 海外研修参加費 38万円 → さらに半年で在庫追加40万円。合計約160万円。
『医師監修』の実態
Kさんが薬剤師の専門知識で商品の成分表を確認したところ、『医師監修』とされる成分配合は、市販の同価格帯化粧品と特に差別化されていない構成。『医師監修』は宣伝文句で、実態として効能の根拠は薄かった。
職場の人間関係悪化
下位メンバーとして職場の後輩や患者にも勧誘を試みた結果、後輩から『勧誘がしつこい』と職場上司に相談される事態に発生。Kさんは降格こそ免れたが、職場での信頼を大きく失い、転職を検討する状況に。
退会と返品
2024年末、Kさんは退会手続きを開始。在庫返品は『開封済み』が不可、未開封でも『仕入価格の30%』のみ返品可能。回収約40万円、損失約120万円。
振り返り:3つの教訓
1. 医療従事者ターゲットのMLMは『専門性で商品の価値が分かる』という訴求が罠
2. 職場の人間関係を巻き込む副業は、本業のキャリアを失うリスクが大きい
3. 『医師監修』は法的に明確な定義がなく、宣伝文句として濫用される